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「エッセンシャル・キリング」(2010年、ポーランド/ノルウェー/アイルランド/ハンガリー)

原題:Essential Killing  監督:イエジー・スコリモフスキ  脚本・制作:イエジー・スコリモフスキ、エヴァ・ピャスコフスカ  製作総指揮:ジェレミー・トーマス、他  音楽:パヴェウ・ミキェティン  撮影:アダム・シコラ  編集:レーカ・レムヘニュイ  製作会社:Skopia Film  配給:マーメイドフィルム、紀伊國屋書店  上映時間:83分

【あらすじ】
アフガニスタンの荒野で米兵を殺したアラブ人の男(ヴィンセント・ギャロ)。米軍の捕虜となり、拷問の後、いずこかへ移送されるが、途中の事故により逃亡する。生きてゆくために民間人を殺害し、蟻や樹皮を貪り、ただひたすら厳しい大自然の中、追っ手から逃がれ続ける。満身創痍の男は、やがて森の奥で一軒の家を見つけるが……。



【感想】
(2011年10月10日、フォーラム仙台にて鑑賞)

ポーランドの巨匠イエジー・スコリモフスキによる逃亡劇。
主演は俳優の他に、画家・ミュージシャン・映画監督としても知られるヴィンセント・ギャロ。
もうほとんどこの人の一人舞台と言っても過言ではないかも。
83分の間、主役のアラブ男は一言も喋らずに逃げ続けます。

「全編に渡ってセリフが無い」ということに興味を持って観に行ったんですが、さすがに全編セリフ無しなわけはなく、脇役の米兵や民間人はみんな喋りました(笑)「主役の男にはセリフが無い」というだけのことでした。(「ヒィヒィ、ハァハァ、ゼェゼェ」言いますが、それはセリフでは無いということにしといて下さい)
「~だけのこと」と言ってしまいましたが、それでもかなり珍しい試みで、物語のほとんどが男の一人称で語られる(喋らないけどw)ために、83分がすごく長く感じます。


空撮がけっこう何度も使われていて、最初はアフガニスタン(?)の赤茶けた谷、後のほとんどはどこまでも続く雪原と常緑樹の森です。
ちょっと気の遠くなる光景ですが、雪深い森の中を進む白い服に着替えた“逃げる男”を探そうと目をこらして見るので、意外と集中してました。

あと、ヘリのバタバタいう音もけっこう多かった感じですね。
あれ?BGMって流れてたかな?記憶にありません……^^;


途中からどんどん男が情けなく思えてきます。
いつまでたっても目的地に着かないし、そもそも目的地なんて明示されないまま逃げてるし。
途中で障害となりそうな民間人を殺したりしながら、ひたすらアテもなく逃げ続けます。
巻き込まれた人が可哀想だけど、戦地と陸続きならああいうことも有り得そうですね。

でも、いくら栄養補給が必要だからってあの発想は無いわ……。
まさか、通りかかった赤ん坊を抱いた女性を押し倒して母乳を吸うなんて……(恥)
またこれが、むせ返すくらいいっぱい出るし……(笑)
いやぁ、とっても情けないシーンでした。そのくらい生存本能むき出しで逃げてるってことなんだろうけど。

そのくせ、シカはスルーするんだもんね。
何考えてるのかなあ、主人公。イスラムの教えでシカはダメなのかな……。


ようやく森の奥の一軒家にたどり着いた主人公。予告編見るとここでのドラマを期待せずにいられないですけど、主人公と住人の女のやり取りはとってもあっさりな感じです。
まあ、それでも予想通りの展開です。ようやくまともな食事を摂り、応急処置を施してもらい、馬まで手に入れて再出発の“逃げる男”。

しかし、その直後……!
まさか……まさか、アンタぁ!?






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