ハンナ
(2011年/アメリカ)
【監督】
ジョー・ライト
【キャスト】
シアーシャ・ローナン
エリック・バナ
ケイト・ブランシェット
トム・ホランダー
オリヴィア・ウィリアムズ
ジェイソン・フレミング
ジェシカ・バーデン
ミシェル・ドッカリー
マルティン・ヴトケ

*あらすじ
 
フィンランドの山奥で、元CIA工作員の父親に殺しの技術を教え込まれたハンナ。彼女は、人の痛みを知らず感情を持たないまま16歳になる。すでに父親の戦闘能力を超えていたハンナは、ある任務のためにベルリンを目指すが、父親の同僚だったCIA捜査官のマリッサがしつこく追ってきて……。

*感想 (2011年10月12日、フォーラム仙台にて鑑賞)

ケミカル・ブラザーズが全編に渡り楽曲を書き下ろしたということで観に行きました。
(サントラのレビューはこちら→HANNA Original Motion Picture Soundtrack

まあ、ちょっと意地悪な見方をすればいろいろツッコミたくなる作品ではあります。
暗殺者として育てられた少女が、旅に出て、人々とふれあい、世間を知り、自分の出生の秘密に迫っていく物語。
そもそも、この基本的な設定からしてツッコミ入れたくなりますし。
ストーリー展開も、回りくどい理由が後半で明かされるために、行動に必然性を感じないんですよね。

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しかし、音楽が流れ出すとわけもわからず興奮(笑)
はっきり言ってこの映画はケミカル・ブラザーズを聴くための映画です。
最初、雪原の風景にエレクトロニカなんて合わない感じがしたんですが、合わないけどカッコイイんです。
地下道でエリック・バナが敵と格闘するシーンがあるんですが、アクションに対して大げさなくらいにサウンドがカッコイイんです!完全に音楽に飲まれました。

制作者側の「ケミカルのBGMで映画を撮ってみたい」という欲求と、観る側の「ケミカルのBGMで映画を観てみたい」という希望を叶えるためだけ(多分;)に生み出された「少女アサシン・ハンナ」の物語。
そう考えると、内容のベタさ加減やちょっとした違和感は問題ではなくなります。



主役のハンナを演じるのは、「ラブリー・ボーン」のシアーシャ・ローナン。
こんな細っこいのが人殺せるんか~と心配せずとも、冒頭から見事に鹿を殺ります、さばきます。
しかし、殺しのテクは一流のハンナですが、ずっと父親と山奥で暮らしてきたために現代生活にはとことん疎い。電気も知らない有様。電気ポットに怯える暗殺者って……(;´∀`)
中盤はそういった「世間を知らないハンナ」が際立つので、完全にカッコイイ映画とも言い切れないのが残念。少女でも成人でも、女アサシンに求めるのは「クール・ビューティー」だと僕は思います。

父と離れ行動を開始したハンナは、ヨーロッパ旅行中のある家族と出会います。
同じ年くらいの少女と打ち解けたハンナは、やがてその家族と行動を共にするようになりますが……。
この辺りの展開が正直、ダレてしまったというか、ドラマ的な要素が入ってしまったというか。
ちなみに、この家族が出てくるとケミカルの曲はなりを潜めます(笑)

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終盤はCIA捜査官マリッサを演じる、赤髪のケイト・ブランシェットとの直接対決!
カッコイイ音楽と、冒頭のセリフ「○○はずしちゃった」再び!の直後のバーン!
そして「HANNA」がドーン!!
Σ(゚Д゚;エーッ! カッコつけすぎじゃね!?って思いました。ラスト、カッコつけすぎ。

冷静になって考えるに、ハンナの秘密も分かった、父親の思惑とストーリーも理解した、……なのに、「ハンナがこれからどうなるか?」がまったく明示されないまま終わってしまいました。
ダラダラと後日談が見たいわけではないけれど、なんとなく「お先真っ暗」なハンナの運命を思うと、あのかっこいいラストも素直に喜べない僕でした。



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