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バンテージ・ポイント (2008年、アメリカ)

【ジャンル】
サスペンス・アクション
【監督】
ピート・トラヴィス
【出演】
デニス・クエイド(トーマス・バーンズ)
シガニー・ウィーバー(レックス・ブルックス)
マシュー・フォックス(ケント・テイラー)
エドゥアルド・ノリエガ(エンリケ)
アイェレット・ゾラー(ベロニカ)
フォレスト・ウィテカー(ハワード・ルイス)
ウィリアム・ハート(ヘンリー・アシュトン)
エドガー・ラミレス(ハビエル)
ゾーイ・サルダナ(アンジー・ジョーンズ)
サイード・タグマウイ(スワレス)
ブルース・マッギル(フィル・マカルー)

あらすじ

シークレットサービスのトーマス・バーンズは、同僚のケント・テイラーとともに、スペインのサラマンカで開催される首脳会談に出席するアシュトン米大統領の警護にあたっていた。サラマンカ到着直後、大群衆を前に広場でテロ撲滅のスピーチを行うアシュトン大統領が突然、何者かに狙撃される。パニック状態に陥った広場の中で、狙撃の瞬間を目撃した8人は……。

感想 (2010年11月14日、自宅にて鑑賞)

大統領狙撃事件の真相を、8人の目撃者、8つの異なる視点で追ったサスペンス・アクション。

大統領のSPバーンズ。大統領自身。TV局のディレクター。観光で来ていた一般人。恋人に会いに来た地元の刑事。その恋人と、首謀者と、犯人グループに人質を取られて仕方なく言う事聞いてる元特殊部隊員。
8つの視点というのは、この8人でいいの?(笑)
シチュエーションサスペンスとか、密室での事件とかなら、主要人物以外の役者が出てこないで、明らかに「何人の視点で描かれたドラマ」と言えるんだけど、この映画の場合、どちらでもないので、フォレスト・ウィテカーが助ける女の子とその母親とか、ゾーイ・サルダナ演じるリポーターとか、微妙に9人目、10人目の存在がちらついてしまってないだろうか。

つーか、バーンズの同僚テイラーを入れるの忘れてた……。
あれ?9人になっちゃうよ!?(笑)
誰を削って、誰を加えたらいいんですか?

「8人の視点」をウリにするなら、もうちょっとはっきり分かったほうがいい。
密室で最終試験に臨んだ「エグザム」の8人からすると、かなり「8人」があやふやです。

あと、「異なる視点」と言いつつも、実際は寸分たがわないシーンが違うアングルで何度もリピートされ、その後行動する場所が違うから、違う場面に行き着くだけの話かなあ。
例えば、まったく同じセリフを喋っていても、黒人視点では白人の言葉は高慢に聞こえるとか、大統領には周りの意見はやかましいだけだとか、テロリストたちには政府の要人の言葉は偽善に聞こえるとか、立場によって物の見方は違うってことを表現してあれば、もうちょっとサスペンスとして面白かったかもしれません。
真実を中立の立場で映し出せるのはビデオだけで、8人の“主観”はバラバラだと思うんだよね。

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さらに、事件の解決っぷりがけっこうバカバカしくて……。
まったく偶然的に(それとも運命的に?w)バーンズは大統領を救い出します。
ああいうのを「棚からぼた餅」と言います。

事件の発生・解決にかかった時間はわずか数十分。
移動距離はたぶん数km。バーンズはさんざんカーチェイスするのに、行き着いた先はフォレスト・ウィテカーが歩いて(走って)移動できる距離。残念!
誰が誰にハメられていた、という驚きはあって、クライマックスの直前で巻き戻されるので、「え~なになに!?」ってなるんだけど、全容が分かると事件自体はイマイチです。
Vantage Point(見晴らしのいい場所)って一体どうゆうことなんだろう?単純に、狙撃のあった広場の事?
まさか、視聴者の視点が全容を把握できる「見晴らしのいい場所」……ではないよな?(笑)


でも、カーチェイスとかはさすがと言うか、すごかったですね。
いくら犯人追跡のためといえ、アメリカのSPがスペインであんなに無茶したら事後処理大変そうですね。

「8人の視点」という言葉に惑わされすぎたかな。
見ている間は面白い映画でした。