どうも、にわか映画ファンのYuckeです。
前回のレッドクリフPartⅡと見た時期が前後しますが、今回は「フィッシュストーリー」についてダラダラ語りたいと思います。



フィッシュストーリー=ホラ話

この映画は、本当に事前情報ほとんど無い中で見に行って、すごく楽しめた「当たり」の映画です。
例の如くw有休をなかば強制的にとらされ、公開直前だった「レッドクリフPartⅡ」の代わりに見てきた映画です。

朝起きて、Webでその日メンズデーの映画館を探して、その映画館でやっている中から、伊坂幸太郎原作だという理由だけで選びました。
しかも、私は特に伊坂作品が好きなわけでもなく、というより伊坂作品は本を読んだことも映画を観たこともなく、むしろ、4月25日から宮城で先行上映されている「重力ピエロ」の前哨戦みたいな感じで考えていました。
「重力ピエロの前に伊坂作品に慣れておくか」という意味不明な理由ですw

なので、当然、3月に公開されたときも完全無視でしたし、内容もWebで分かるあらすじ以上のものは知りませんでした。
しかし、結果としてはかなり楽しめた映画だったので、余計に嬉しいのです。



では、あらすじをちょっと紹介~。
2012年、彗星の地球への衝突が5時間後に迫り世界が終わろうとする中、ターンテーブルから日本のパンクバンド「逆鱗」が1975年にセックス・ピストルズのデビューに先駆けて放った最後のレコード「FISH STORY」が流れる。1982年、その曲を聴いた気弱な大学生は、いつか世界を救うと予言され、2009年、正義の味方になりたかったコックと共にシージャックに巻き込まれた女子高生の未来は・・・。
※某Webサイトより抜粋

詳しく説明すると面白くないのでこんな感じでw

ある売れないパンクバンドが30年以上前に発表した曲が、めぐりめぐって世界を救う!かも知れない、という話。

冒頭、人っ気のない繁華街を電動車イスで移動する中年男の頭上には、赤い炎を纏った巨大な彗星があります。
その彗星は一見すると静止しているようにも見えるが、それが間違いなく5時間後には地球のどこかに直撃して、津波で日本は沈み、仮に生き残ったとしても、氷河期が到来し地球は人の住める星ではなくなる・・・。
もうそこからしてホラ話なんですがwとにかく絶望的な状況なのです。

しかし、自暴自棄な中年男はそんな中で営業を続けるレコード店を見つけます。
中に入ると、そこには店長と客と見られる二人の若者がおり、音楽について話しあっていました。
「きみたち、彗星が来るの知ってるよね?」中年男は若者たちに彗星の脅威から逃れる術はないことを語ります。
当然、若者たちもそんなことは知っていましたが、「ぼくたちは、最後まで好きな音楽を聴いていたいんです」
しかし、中年男はなおも若者たちを怖がらせようとします。
そのとき、若い店長が一枚のレコードを流します。
それは30年以上前の、日本に「パンク」という言葉が無かった時代に発表されたパンクロック。
何故か、間奏部分に1分間の無音部分があるといういわく付きの音楽。
『僕の孤独が魚だったら、巨大さと獰猛さに鯨でさえ逃げ出す。きっとそうだ。きっとそうだ』

そして場面は1982年、気弱な大学生が仲間を乗せてコンパへ向かう車中へと切り替わります・・・。



いや、言いたいんですよ?でも喋っちゃうと楽しさが半減してしまうのです。



今作は壮大な「アハムービー」である

見終わって自分で気づいたことですが、本当にアハ体験に近いものがあるのではないかとw

誰が主人公なのかよく分からないし、物語りも過去へ戻ったり未来へ来たり、その上、彗星の危機が迫ってるのに具体的な対処法はどの時代の主人公も明示してくれない。
まるでそれぞれの主人公の日常の中で起きたちょっとした事件を切り取っただけの、短編集的な構成にも見えます。

世界の終わりを待つしかない人たち。
呪いの曲と呼ばれる「FISH STORY」に怯える学生。
正義の味方になるよう育てられたコックと、ごくごく普通(に見える)女子高生。
世界の終わりを予見し、「方舟」を手にしようとする者たち。
解散を迫られたパンクバンドの最後のレコーディング。
これらが絶妙に絡み合い、どれか一つが抜けても話は成立しない。

そして最後の最後ですべての物語が繋がり、「FISH STORY」の流れる中、物語が時間の流れどおりにもう一度組み立てられます。
その中で、本編でははっきりと描かれなかった各登場人物たちの相関関係が分かり、「Aha!!」と思わず言ってしまうのですw
冗談に聞こえるかもですがこれは半分本当の話で、実際そのシーンでは、後ろの座席に座っていた客の感嘆の溜息が聞こえてくるようでした。
音楽とあいまって、なんつーか、すごいハッピーでエキサイトな感情に館内が包まれた思いです。

茂木先生、必見の映画ですwww



「FISH STORY」が最高!!

PVっぽいものがあったので、まずは聴いてみてください。


音楽好きな私ですが、ベタベタのロックというのはあまり好きではなく、今まで敬遠していたジャンルでありました。
まったく聴かないというわけでもないのですが、中高生時代にテクノなどにハマッたせいもあり、Vo、G、B、Dという楽器構成では限界があるし、電子音(シンセなどの音)やストリングスのない曲ばかり集めたアルバムもすぐに飽きがくるだろうと考えていました。
なので、BOOK-OFFなどで「500円中古CD3枚で1000円」とかのセールやってるときなんかに、「あと1枚何のCDにしよう・・・。あっ、この海外バンド名前知ってるから聴いてみるか」的な気持ちで買うだけでロックやパンクというジャンルは終わっていました。

しかし、この曲を聴いて、そんな考えに対するカウンターパンチを食らった気分です。
映像付きの物語の中で演奏される曲ということで、愛着の部分で普通の曲よりも思い入れが強いせいもあるんでしょうが、久しぶりに聴いた「カッコイイパンク」です。
しかも、これを作曲したのがあの斉藤和義なのだから、何か「してやられた」的な・・・「灯台下暗し」的な思いがしますw

メロウなイントロから、突然の3連符!!!この3連符がこの曲の肝です。
記号で表記すると「!!!」ですねw
この「!!!」が疾走感を増すのです。(と思いますw)
シンプルな楽器編成も加速度を増すための大事な要素となっています。

さらに伊坂、斉藤、共作の歌詞がこの曲の存在理由を強固にします。
『僕の挫折が魚だったら、悲痛さと滑稽さに、海にさえ棲み処がない』
『僕の勇気が魚だったら、巨大さと若さで、月光の揺らめく波を嵐に変えてやる!』
哲学的な、それでいて若者の苦悩をそのまま吐き出したような歌詞。
最近、BOOK-OFFのセールのせいでやたら古い洋楽ばかり聴いているのですが、英語分からない私がいくら洋楽聴いても辿り着けない共感を書き綴っています。



この曲を映画で聴いた翌週にはサントラを買って、DAPに落として聴いています。
この映画だけの限定というのが本当に惜しいバンドです。
でも、それが逆にこの「FISH STORY」を無二のものにしているのかも知れないですね。



原作も読みました・・・w

サントラを買ったさらに翌週には、私は書店で「フィッシュストーリー」を探していました。
劇中では文庫本で登場するので、私はてっきり原作も文庫本だと思い文庫本コーナーを必死に探しましたが、結局、大きい本でしたwww
Webで調べればすぐ分かることだったのに・・・w

んで、バス車内でちょっとづつ読んだんですが、映画とは違う部分もかなりあるなと気づきました。
いや、映画が原作と違うと言ったほうが正解ですね。

まず、第一に彗星が出てこない。それでも別の世界的な危機は訪れるんですが。
次に、合コンがない。登場人物もコンパクトにまとめられている感じ。
正義の味方志望の男の体格が原作は「大男」となっているのに対し、映画では森山未来さんw少年と見間違うほど。
OLが女子高生に。
ハイジャックがシージャック。
・・・まあ、細かいことを書き出すときりが無いですがw

原作は短編集の中の一作品であり、やはり壮大さに欠ける部分があると思います。
もちろん、謎が最後に繋がって「ああ!」という驚嘆はありますが。
中村義洋監督が、「フィッシュストーリー」の設定をもとに、いろんな肉付けやリミックスをして、より馬鹿馬鹿しくも面白いエンディングを作ってくれたのでしょう。

そしてその「馬鹿馬鹿しくも拍手を送りたくなるエンディング」に欠かせないのが多部未華子という絶妙なキャスティングでしょう。



屈強な宇宙飛行士たちと不安げな少女

↑映画見た人だけが分かりますw

多部未華子さんに関しては独特の表情を持ってる人だなあ、と思ってました。
目に力があるせいか、「カワイイ」とは思えなかったんですが、この映画を観て彼女の魅力に気づきました。
多部未華子のカワイさは、「困り顔」にあるんだとw

他にも森山未来さん、久しぶりに見た気がしますが、「正義の味方になるべく育てられた」役である今回は最高にカッコイイですw
一番アクションが多い役でもありました。

伊藤淳史さん。彼はパンクバンド「逆鱗」のベーシスト、リーダーにして「FISH STORY」の作詞者でもあります。
この「逆鱗」のシーンは何故か「NANA」を思い出しました。
ブラストみたく、ぐちゃぐちゃじゃないですがw
音楽を題材にした作品はすべからく映画にするなりドラマにするなりアニメにするなりすべきだと、思いました。
紙媒体だと音楽は絶対に伝えられないので。
逆に作家は映像化されることを想定して描くべきだとw

最近結構気になっているのは、濱田岳さんです。
数ヶ月前までNHKの30分時代劇「浪花の華」(だったっけ?)で栗山千明さんと共に主演していました。
そのときも、医者を志すが剣術は全然ダメな武家の三男坊という役でしたので、今回も気弱な大学生という役で、自然と笑いがこみ上げてきましたw
「鴨川ホルモー」にも出ているようですが、こちらは完全にコメディーということで、一体どういう演技をするのでしょうか。
ちなみに「ホルモー」でも栗山千明さんと共演ですねwこれも面白い偶然。



ようやく「三国志」見れそうです(T▽T)/

やたら長いなこの記事、5000字以内に収まってんのか心配だ・・・。
まあ、とにかく「フィッシュストーリー」面白いので是非見てみてください。

んで、次は「重力ピエロ」(私の住む宮城では先行上映が昨日から始まっています)と行きたいところですが、まずはアンディ・ラウ主演の「三国志」見ないと蒼天に見放されますからね(←意味不明w)
2月中旬から公開している映画なので、仙台市内では今も上映しているところ一つしかないのです・・・。
しかし!今度の祝日がちょうどその映画館メンズデーなので、「これは運命だ」と思い行ってきます!

その後は「重ピ」「ゴエモン」「カラスコ」と続くでしょう!多分!
乞うご期待!!(映画にw)